宮城県司法書士会が毎月第４木曜日の14時からエフエムたいはく（78.9MHz／仙台市）で放送しているラジオ番組のご紹介です。この番組は宮城県司法書士会に所属する司法書士の皆さんが月替わりでお話をする30分の番組です。

2022年11月24日㈭は、宮城県司法書士会 の会員で、公益社団法人 成年後見センターリーガルサポート 宮城支部長の安田智美（ともはる）さんが『成年後見制度』についてお話をしてくださいました。

 前半のお話  ハンディキャップをお持ちの方の金銭や法的な手続きをサポート

ー お名刺には「公益社団法人成年後見センターリーガルサポート宮城支部」と書いてありますが、宮城県司法書士会さんとのつながりは・・・？

安田　これは司法書士会の内部組織で司法書士が設立した団体になります。私はその宮城支部の支部長を務めています。

ー 成年後見についてざっくりとご説明いただけますか？

安田　はい、後見と言っても成年後見と未成年後見の大きく二つに分かれていまして、未成年後見については親をなくした方や親権を行う者がいない未成年者の方が対象になります。そちらは原則として未成年者本人が18歳になるまで貢献業務を行います。
一方、成年後見については認知症になった高齢者であるとか知的・精神障害などで判断能力が不十分である方が対象になります。

ー 主にハンディキャップのある方が対象になると？

安田　そういった方の支援を行うということになります。

ー いただいた資料に預貯金の管理、保険金の請求、不動産の売却、相続の手続き等、と書いてありますが、これをご本人に代わって司法書士の方が行うのですか？

安田　そうですね。成年後見の場合は家庭裁判所で選任されて法定代理人としてそういった行為を行うということになります。預貯金を銀行でおろすときに、本来であればご本人でなければおろせないというケースもあるのですが、成年後見では裁判所で選ばれて正式な届出をした後見人の判断でおろせるということになります。

ー 認知症の方やハンディキャップのある方は預貯金の引き出しや不動産の売却などは意思表示が難しいケースもあると思うのですが？

安田　後見制度を利用するきっかけとしては、たとえば保険金の請求の場合に、請求する方が意思表示する能力がないということで、保険会社の方から後見人を専任してくださいと言われるケースもありますし、老人ホームなどの施設に入っていたり病院に入院されていてその費用のために不動産を売却する場合は、代わって後見人が裁判所の許可を得て行うというケースもあります。（以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください　※続きは05:35ぐらいから です。）

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 後半のお話  一人暮らしの方が自宅で倒れ、救急車に同乗したこともあります

ー これまで担当された事例などがあれば教えていただけますか？

安田　何年か前にお亡くなりになった精神に障害がある方のケースです。公営住宅で一人暮らしをなさっているので訪問看護などのケアをされる方達と後見人の私がグループを組んで、定期的にご訪問したり、ご本人と一緒に今後についてチームで会議をしたりしながらご自宅での生活を支えていました。

その方が配達してもらっているお弁当を食べなくなって家の中で倒れていたようなんです。お弁当の配達の方から、ご本人が出て来ず連絡が取れないので「後見人さんのほうで警察に電話して立ち会ってもらったうえで中に入ったほうがよいのでは？」というお話があり、警察に電話をして中に入ったところ、まだ生きていらっしゃってトイレにうずくまっていました。

そこで救急センターに電話をして救急車で運んでもらおうということになりました。それは夜中だったのですが、そのときに私も救急車に乗って付き添っていったということがあります。身内の方がいらっしゃらないので救急車に乗ったのは私だけでしたが、なかなかない経験でした。

ー 本当に身内の方と同じように動かれるんですね。

安田　身内の方がいらっしゃらないときは後見人がやるしかないという感じです。

 

ー チームということはグループを組んでサポートすることもあるんですね。

安田　そうですね、我々は財産管理が専門なので、ご本人が在宅の場合、体調管理や食事などは訪問看護師さんや地域包括センターの方が担当になります。そういった方達と連携を取って進めるということにはなります。ミーティングはお医者さんを挟んで病院で行ったり、その方の自宅に行って皆でざっくばらんに話してみたりとか、そういう形でやったりしますね。（以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください　※後半は13:28から。このお話の続きは17:30ぐらいからです。 ）

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本日の安田さんのリクエスト曲

安田智美さんのリクエスト曲は中森明菜の『難破船』でした。
森田さんのコメント　「最近いろいろなところで聴く機会があって、以前もよく聴いていたのですが、明菜さんの歌唱力や表現力などのオーラを感じて、最近すごく気に入ってまた車でよく聴いています。」

（パーソナリティ　笹崎久美子）

お問い合わせ先

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