エフエムたいはく（78.9MHz／仙台市）で宮城県司法書士会が放送したラジオ番組のご紹介です。この番組は宮城県司法書士会に所属する司法書士の皆さんに月替わりでお話を伺う30分のトーク番組です。

2022年3月24日㈭は、宮城県司法書士会 企画広報部長の嵐田志保（あらしだしほ）さんに「若者のマルチ被害」についてお話を伺いました。放送は毎月第４木曜日の14時からオンエア中です。以下に前半の出だしと後半の一部を要約して少しだけご紹介します。

 前半のお話  若者のマルチ被害が増えています

ー 本日のテーマは？

嵐田　若者のマルチ被害についてです。先日、ZOOMのシンポジウムに参加したので、そこで私が得た知識をお伝えしたいなと思いました。より詳しい内容に関しては、国民生活センターのホームページに「こういった騙された方をした」などの具体例が載っていますので、皆さんが「被害にあっているのではないか？」と思ったときに参考になると思います。

ー それは昔のマルチ商法みたいなものですか？

嵐田　昔はモノを売って手数料を取ったり、私たちの法律講座の中でも悪徳商法のひとつとして被害を取り上げたりしているのですが、今はモノがなく投資などでお金を巻き上げられる被害が若者の間で増えているみたいなんですね。

ー 実際はどんな感じなのですか？

嵐田　国民生活センターで公開されている内容がとても具体的なのでそれをここで読ませていただきます。以下のようなご相談が増えているらしいんです。

相談事例

配当や紹介料が入ると勧誘され出資したが、仕組みが分からず不審だ

中学時代の友人からいい話があるから会わないかという電話があり、レストランで会った。別の勧誘者も同席し、「海外の不動産に投資をすれば仮想通貨で配当があるので、消費者金融で借金をしても埋め合わせができる。投資者を紹介すれば紹介料を受け取ることができるので、借金の返済は簡単だ」と説明を受けた。学生だと借金できないので結婚式の費用として借りるように指示され、消費者金融4社から総額約130万円を借金して、代金を友人に手渡した。

しかし、契約書面や領収書は受け取っておらず、セミナーにも参加したが投資の仕組みの説明は全くなかった。友人に解約の連絡をしたところ、半額しか返金できないと言われた。

（20歳代　男性）

（出典：国民生活センター）

（以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください　※続きは4:15ぐらいから ）

※音源はPodcastでも配信しています。  
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 後半のお話  口頭だけでも契約になるんです

ー 被害に合った方はどうすればいいのですか？

嵐田　はい、国民生活センターのホームページから「モノなしマルチ」で検索すると関連のページが出てきますので（私もこの言葉を初めて聞いたんですけれど）、ご自身がその被害に該当するのかどうかも含めてまず確認されるのがいいと思います。国民生活センターの解説がわかりやすいのでそれをそのまま読みますね。（※以下をご覧ください）

相談事例からみる問題点

1. 契約のきっかけは友人・知人からの誘い
2. 人を紹介すれば報酬を得られることばかり強調されるが、儲け話の実態はよく分からない
3. 友人・知人から勧誘されると断りにくい。借金をしてまで契約するケースも
4. 解約や返金を求めようとしても連絡先が不明確で交渉が困難

アドバイス

1. 実態や仕組みが分からない「モノなしマルチ商法」は契約しない！
2. 友だちや知り合いから勧誘されても、きっぱりと断りましょう
3. 安易にクレジットカードでの高額決済や借金をしないようにしましょう
4. 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談しましょう

• ＊消費者ホットライン「188（いやや！）」番最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

（出典：国民生活センター）

ー あ、ちゃんと契約はするんですね？

嵐田　そうなんです。ただ、私たちの法律講座でもやるんですけど、契約というのは契約の意思と承諾が口頭でも「契約」になるので、その辺にもご注意いただきたいと思います。

ー 書面やハンコがなくても契約になる？

嵐田　はい、それでどんどん進められてしまうと後戻りできないということにもなります。そして相手と連絡が取れなくなれば、もう「契約」云々は関係無くなってしまいますよね。

（以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください　※この続きは15:41ぐらいから ）

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本日の嵐田志保さんのリクエスト曲

嵐田志保さんの本日のリクエスト曲はエリック・クラプトンの『いとしのレイラ』でした。
嵐田さんのコメント　「今日スタジオに来る時にも車で聞いてきたんですけれども、すごく乗れる曲です。テンションが高くなるので、今日は車で聞いてテンションが高くなったそのままここに来ています（笑）。ぜひ、皆さんにも聞いていただきたいと思います。」

（パーソナリティ　笹崎久美子）

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