【2026.7月】相続手続きと戸籍について~負担が軽減されています~(島貫壮司会員)
エフエムたいはく『あっ!司法書士に聞いてみよう!』は宮城県司法書士会が毎月第4木曜日の14時から仙台市のコミュニティFM局で放送している30分のラジオトーク番組です。(78.9MHz)
このブログでは番組で放送された音源を掲載し、前半と後半の出だしのトークの一部(要約)と概要をご紹介しています。
2026年月7月23日(木)は、宮城県司法書士会の 島貫壮司(しまぬき たけし)さん に「相続手続きと戸籍について」というテーマでお話を伺いました。
前半 戸籍は身分関係を明らかにするための公的な記録
ー 今日のテーマは相続手続きと戸籍についてですね
島貫 そうですね、相続手続きを進める上で、戸籍を取得するというのが必要なことになってくるので、そういった点を触れていこうと思いました。
ー そういえば戸籍のお話はここでもあまり伺ったことがない気がします
島貫 令和6年に相続登記が義務化になったので、相続に対する社会的な関心も増えてきているなと思います。
今日調べてきたんですが、厚生労働省の統計を見ると、平成に入ってから死亡者の数というのが、右肩上がりに毎年増えていて、例えば2010年の段階ですと、1年間で亡くなった方というのが120万人だったんですけれども、令和6年では1年間に160万人です。それに伴って、相続が発生している人数も増えています。
相続の手続きを進める上で戸籍が必要になってきます。我々司法書士は不動産の登記の名義を持っている方が亡くなった場合に、相続登記を法務局に申請するところで関わることが多いんですが、それだけではなくて、銀行の預貯金の相続の手続きであったり、有価証券等を持っていると、証券会社に対して相続の手続きをしたりとかですね。
あとは、これは正確には相続ではないんですけれども、年金の手続き。遺族年金であったり未支給年金であったり、そういったところでも「戸籍をそろえてください」というお話になります。
そもそもなんで戸籍が必要かというと、戸籍にはその方の父母が誰か、あとはお子さんがいるかどうか、あとは婚姻したり離婚したり養子縁組をしたりなどの身分関係が記載されています。そして相続については民法で法定相続人というものが決まっているので誰に対して誰が相続人であるかなどを明らかにするために必要になります。(以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください ※続きは05:10前後からです。)
※音源はApple、Spotify、Amazon等の各Podcastでも配信しています。
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※番組の概要や最新の放送につきましてはトップページをご覧ください。
後半 申請者本人なら近くの役場の窓口で他市町村の直系親族の戸籍が取れます
ー 後半もよろしくお願いいたします
島貫 これはちょっと新しい話になるんですけど、令和6年の3月1日から始まった取り扱いで、戸籍の広域交付というものが始まっております。
前半でお話しさせていただきましたが、戸籍は本籍地の市区町村に対して請求するのが今まで原則でした。それが近くの役場で本籍地が全国のものを取得することができるようになりました。
ー 例えば太白区区役所に行って仙台市以外の戸籍も取れるということですか?
島貫 そうですね。ただ、この広域交付には条件がありまして、本人、配偶者のもの、あとは直系尊属直系卑属ということで、父母、祖父母、子や孫のものは本人が窓口に行けば請求できますが、もし自分の兄弟の戸籍が欲しくてもその兄弟がご結婚されていて別な戸籍になっていた場合は広域公布では対応できないということになります。(※兄弟が同じ戸籍にある場合は自分の謄本に兄弟の名前も記載されている)
また、通常、別の市区町村の戸籍というと、わざわざ窓口に行かなくても郵送で請求することができるんですけれども、広域交付に関しては窓口のみの対応になりますので、「郵送で広域交付をお願いします」といっても、それは対応できないものになります。
ー 窓口のみの対応とは?
島貫 仙台市の太白区役所で名取市の戸籍が欲しいということをおっしゃっていただくと広域公布で対応できるということですね。
ただ代理人では交付を請求することができません。ご家族やご親戚の方に委任状を持って太白区役所に名取市の戸籍を請求しても代理人でも対応は不可となっていますので、本人(請求者)が窓口に行く必要があるということです。
それと発行できるのは戸籍の謄本だけなので、戸籍の抄本、一部事項であったり個人を特定した戸籍の一部の情報だけ記載した戸籍は発行できないので、戸籍謄本で必要なときは、広域公布では対応できないということになります。(以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください ※後半は13:23から。このお話の続きは16:45前後からです。 )
※音源はApple、Spotify、Amazon等の各Podcastでも配信しています。
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※番組の概要や最新の放送につきましてはトップページをご覧ください。
本日の島貫さんのリクエスト曲は『劇的夏革命』
本日の島貫壮司さんのリクエスト曲は 空想委員会 の『劇的夏革命』でした。
島貫さんのコメント 「本日は、7月の初めに収録をしていて、こちらの放送も7月の後半に放送されるということで夏が始まるといったタイミングでもありますし、最近の夏は10月に入っても暑かったりするので、この曲を聴いて、楽しく夏を乗り切れればいいな、といったことで、夏の曲をリクエストさせていただきました。 」
パーソナリティから 〜変わる戸籍の取得制度で楽になる相続手続き~
相続に関する今までのお話でもたびたび登場してきた「戸籍」ですが、法律の改正による戸籍の改製や婚姻、転籍などによって新しい戸籍が作られるため、出生から死亡までをたどると何通にもなることがあるというお話には少し驚きました。私は数年前に年金の手続きで夫の戸籍が必要になりましたが、そのときは夫とコンビニに行ってマイナンバーで簡単に取得できたので、あまり意識したことはありませんでしたが、生まれてから亡くなるまでのすべての身分関係明らかにするとなると、話はまったく変わってくるんだな、と思いました。
そこで複数の戸籍を集める場合の負担が軽減されたのが024年3月から始まった戸籍の「広域交付」です。本籍地が遠方でも、近くの市区町村の窓口で戸籍を取得でき、出生から死亡までの一連の戸籍も以前より集めやすくなりました。
今までは、本籍を何度か移している人の「出生から死亡までの戸籍」を集めようとすると「A市に請求 → 戸籍を読んで前の本籍地を確認 → B市に請求 → さらにC市へ……」という作業が必要でした。それが原則として最寄りの市区町村の窓口で、本籍地が別の市区町村にある戸籍もまとめて請求できるようになったのは大きな進歩ですね。結果的に、相続手続きに必要な戸籍をそろえる時間もかなり短縮されそうです。
個人的には「こんなに便利なら、なぜ今までもっと早くできなかったの?」とも思いましたが、少し調べてみると、戸籍は各市区町村が管理してきた極めて重要な個人情報であり、全国で安全に情報を連携するためには戸籍の電子化だけでなく、制度やシステムの整備にも時間がかかったようです。
さらに番組後半では、戸籍一式の代わりに利用できる「法定相続情報証明制度」についてもご紹介いただきました。相続手続きの負担を軽くする仕組みが少しずつ整ってきていることを感じた島貫さんのお話でした。
*記事作成 番組パーソナリティ/笹崎久美子(ワッツ・ビジョン)
お問い合わせ先
※番組でご紹介した内容/イベントや会社設立・不動産登記・相続・遺言・成年後見などのご相談に関しては宮城県司法書士会(ホームページ)
022-263-6755までお気軽にお問い合わせください。
AIがまとめた本日の主な放送内容
※放送音源からAIが自動的に作成した内容を掲載しております。正確な情報や詳細に関しましては実際の音源を試聴してご確認ください。
相続手続きにおける戸籍の取得・活用
戸籍が必要となる理由
◦相続手続きでは、被相続人(亡くなった本人)の死亡事実、父母・子・婚姻・離婚・養子縁組などの身分関係を戸籍で確認し、法定相続人を確定する。
◦戸籍は、不動産の相続登記のほか、銀行預貯金、有価証券、遺族年金・未支給年金などの手続きで求められる場合がある。
◦相続人は財産を引き継ぐ権利を持ち、相続を望まない場合には相続放棄をすることも可能と説明された。
◦戸籍謄本は戸籍に記載された全情報を示すもの、戸籍抄本・個人事項証明・一部事項証明は必要な情報に限定した証明として説明された。
◦手続先によっては、関係のない親族の氏名や生年月日などを含む謄本ではなく、抄本等を求める場合があるため、提出先の指示に従う必要がある。
戸籍の収集と広域交付
◦戸籍は本籍地の市区町村が管理しており、従来は本籍地の市区町村に対して、本籍や筆頭者、必要な対象者を指定して請求するのが原則だった。
◦戸籍は法改正による記載方式の変更や、過去の制度上の事情などで複数に分かれることがあり、相続では被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍をそろえる必要がある。
◦手書きの古い戸籍は、画像を出力する形で交付される場合があり、文字の判読が難しいことがある。
◦令和6年3月1日から戸籍の広域交付が始まり、近くの役場で全国の本籍地の戸籍を請求できるようになった。
◦広域交付で請求できるのは、本人、配偶者、直系尊属、直系卑属の戸籍。兄弟姉妹が別戸籍となっている場合などは、広域交付では対応できないと説明された。
◦広域交付は本人が窓口で請求する必要があり、郵送請求および代理人による請求には対応しない。
◦個人・一部事項に限定した戸籍証明は広域交付の対象外と説明された。
◦広域交付では、「出生から死亡までの戸籍」を求めることで、窓口担当者が戸籍のつながりを確認しながら発行するため、請求者自身が転籍先などを読み取れなくても一連の戸籍をそろえられる場合がある。
法定相続情報証明の活用
◦出生から死亡までの戸籍は通常4~5通程度必要になる場合があり、複数の金融機関で手続きする際には、戸籍を複数セットそろえる負担が生じ得る。
◦法定相続情報証明では、戸籍1セットと法定相続情報一覧図を法務局へ提出し、法務局が相続人を確認した一覧図の証明を受けられる。
◦証明済みの法定相続情報一覧図を各銀行へ提出することで、複数セットの戸籍提出を抑えられる場合がある。
◦先に法務局で戸籍内容を確認してもらうことで、金融機関ごとに不足戸籍を指摘され、追加取得を繰り返すことを避ける方法として紹介された。
◦法定相続情報一覧図の作成例は法務局ホームページに掲載されている。法務局での手続き自体に発行手数料はかからないが、戸籍取得の実費は必要。
◦相続登記を司法書士へ依頼する場合、司法書士が一覧図を作成することも可能だが、報酬が発生する。
収集時の留意点
◦相続人の見落としを避けることが重要。特に養子縁組がある場合、養子が婚姻等により別戸籍になっていると、養親の戸籍だけでは把握しにくいことがある。
◦戸籍に記載された文章を確認し、身分関係を丁寧に追う必要がある。


