【2023.12月】令和6年4月1日から相続登記が義務化されます(髙橋和人会員)
『あっ!司法書士に聞いてみよう!』は宮城県司法書士会が毎月第4木曜日の14時からエフエムたいはく(78.9MHz/仙台市)で放送している30分のラジオトーク番組です。
このブログでは番組で放送された音源を掲載し、前半と後半の出だしのトーク(一部)を要約してご紹介しています。
2023年月12月28日㈭は、宮城県司法書士会の会員で企画広報委員の髙橋和人(たかはし まさと)さんが『相続登記について』というテーマでお話をしてくださいました。
※過去の「相続と登記に関するお話」はこちらをご覧ください。
前半のお話 名義を変える手続きが相続登記です
ー 今日は相続登記についてですがどんなお話を?
高橋 はい。お聞きの皆様は相続登記とは何なのか?とか、どこで手続きをするのか?どなたが手続きをしなくてはいけないのか?ですとか、一番気になる、費用はいくらかかるのか?など、基本的なことに関して疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますので、そういった点に関して可能な範囲でお話をさせていただければと思います。
ー そもそも相続登記とは?というところからですね。
高橋 そうですね。相続登記をするにはその前段階として相続人の特定、つまりどなたが相続するのかを特定し、相続財産、主には不動産ですがお亡くなりになった方の財産を特定して、相続人と相続財産が確定した後に、遺産分ける遺産分割協議を経てどなたかに遺産を分けていくという形になるかと思うんですが、遺産の分け方については以前こちらのエフエムたいはくさんでご説明されている先生方もいらっしゃいますので、詳細に関しましては説明を省かせていただきます。ですので、今回はその遺産を分けた後の相続登記に付いてお話をさせていただければと思います。
ー 確認ですが、相続人というのは相続をするほう(財産を受け取る側)の人なんですね?
高橋 はい、そうです。残念ながらお亡くなりになった方は、被相続人という言い方になります。
その不動産の登記名義を持ってらっしゃる方がお亡くなりになった後、相続人の方に名義を変える手続き、これを相続登記と言います。具体的には法務局に備えてある登記記録というデータを書き換えてもらう手続きになります。(以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください ※続きは04:20前後からです。)
※音源はApple、Spotify、Amazon等の各Podcastでも配信しています。
※番組の概要や最新の放送につきましてはトップページをご覧ください。
リクエストコーナー
後半のお話 令和6年4月1日から相続登記が義務化されます
ー 相続登記の義務化はいつからになりますか?
高橋 令和6年の4月1日より開始となります。
ー その日以降に亡くなった方からということですか?
高橋 はい、おっしゃる通り令和6年の4月1日以降にお亡くなりになった方は当然対象になりますし、あとここが非常にポイントなんですけど、令和6年の4月1日より前にお亡くなりになった方でまだ相続登記をされていない方も対象になります。
ー 相続人の方で(ご自身が対象という)自覚がない方もいらっしゃるのでは?
高橋 そうですよね。今ですとテレビとかSNS、あとは法務局のほうからもアナウンスされていますし、私ども司法書士会としても色々なセミナーを通して発信をしているのですが、もしかしてまだお耳に入っていない方もいらっしゃるのかもしれません。
ー 以前の皆さんから伺うのですが、2代前から相続登記がされていないなど、そうなるとよくわからないですし、確認が必要ですね。
高橋 そうですね。法律が変わった背景についてお話をすると、色々理由はあるのですが、結局、所有者の方が不明ですと管理が行き届かないことから、土地の場合は荒れ地になってしまったり草が生えたり害虫が発生して近隣に迷惑がかかってしまうとか、建物の場合は相続人が不明ということはそちらに住んでいる方がいらっしゃらないという状態になりますので、建物が老朽化して荒廃してしまい、これもまた事件の温床になってしまったり倒壊の危険が生じたりですとか、いずれにしても近隣の方に迷惑をかける状況が発生してしまいます。そういったことも理由のひとつとして挙げられます。
ー なるほど。(先代の方が)相続登記をしているかどうかはご自身でわかりますか?
高橋 そうですね・・・たとえばお父さんがお亡くなりになった息子さんであればしていないのはなんとなくわかると思うんですけど、それより上の世代、たとえばおじいちゃん、おばあちゃんですとご自身ではわからないかもしれないですね。 (以降のお話は再生プレイヤーでお聴きください ※後半は14:06から。このお話の続きは18:00前後からです。 )
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本日の 髙橋和人 さんのリクエスト曲
本日の 髙橋和人 さんのリクエスト曲は Mr.Children(ミスターチルドレン)の『終わりなき旅』でした。
髙橋 さんのコメント 「大学受験の時期だったと思いますが、このCDを聴く機会がありそのときの自分の状況に響くものがありました。実は私は昨年司法書士試験に合格したのですが、試験勉強や受験のときに自分を支えてくれた曲なので今日はリクエストさせていただきたいと思いました。」
パーソナリティから 〜登記識別情報通知は実際に使う時まで開けちゃダメ〜
相続登記が完了して戻ってくる書類の中に登記識別情報通知というものがあり、今ですとミシン目の袋とじになっていて中には英数12桁のパスワードが書いてあるそうです。
これは土地を売却される場合やその土地を担保に銀行からお金を借りて抵当に入れるときに必要になる大事な書類で、今は権利証の代わりに発行されているものですが、髙橋さんは必要になるまで開封しないことをお奨めしています。
理由は一度開封してしまうと誰かにこっそり盗み見をされてもわからないからとのこと。確かに手を付けなければ誰にも開封されていないことが常に確認できますね。なるほど!と思いながらお話を聞かせていただきました。(このお話は前半の終わり頃にお聞きしました)
(記事作成 番組パーソナリティ/笹崎久美子)
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